多汗症とは

多汗症は、汗の量が非常に多いため日常生活に支障が出ている状態です。 

全身の発汗が増加する全身性多汗症と、体の一部のみの発汗量が増加する局所性多汗症に分類され、特に原因のない原発性(特発性)と他の疾患(感染症、甲状腺機能亢進症などの内分泌代謝異常、神経疾患や薬剤性など)に合併して起きる続発性があります。 

頭部・顔面、手掌、足底、腋窩に温熱や精神的な負荷、またそれらによらずに大量の発汗がおこり、日常生活に支障をきたす状態を原発性局所多汗症といいます。 

診断

診断基準

日常生活に支障をきたすほど大量の発汗明らかな原因がないまま6ヶ月以上られ、以下の6症状のうち2項目以上あてはまる場合を多汗症と診断しています。 

重症度判定:HDSS(Hyperhidrosis Disease Severity Scale)

1.発汗は全く気にならず、日常生活に全く支障がない 

2.発汗は我慢できるが、日常生活に時々支障がある 

3.発汗はほとんど我慢できず、日常生活に頻繁に支障がある 

4.発汗は我慢できず、日常生活に常に支障がある

③、④が重症とされています 

治療

塩化アルミニウムの外用(自費診療)

汗の通り道を塞ぐ(表皮内汗管が閉塞する)ことで、発汗が減少します。 

 また、長期間外用することで、汗を分泌する細胞の機能的・構造的な変性がおこり、 

汗の分泌が抑えられます。 

「原発性局所多汗症診療ガイドライン」で、腋窩・手掌・足底・頭部・顔面における 

多汗症治療の第1選択のひとつです。 

抗コリン薬の外用(保険診療)

原発性腋窩多汗症の外用薬:エクロック®ゲル、ラピフォート®ワイプ 

原発性手掌多汗症の外用薬:アポハイド®ローション 

 エクリン汗腺の受容体へのアセチルコリンの結合を阻害することで、発汗を抑制します。 

「原発性局所多汗症診療ガイドライン」で、腋窩・(手掌)における多汗症治療の第1選択のひとつです。 

抗コリン薬の内服(保険診療)

汗を出す神経伝達物質アセチルコリンの働きを妨げる薬です。 

 全身の多汗症や頭部・顔面の多汗症に使用することがあります。 

 抗コリン作用により病状が増悪する疾患(閉塞隅角緑内障・前立腺肥大症・重篤な心疾 

患・麻痺性イレウスなど)をお持ちの方は使用することができません。 

発汗を抑える効果があるため、高温の環境でも汗をかきにくくなる可能性があり、体温 

調節機能が働かず体温が上昇してしまう可能性があるため、高温の環境で長時間過ご 

される方には不向きです。