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ニキビ（尋常性ざ瘡）について

ニキビは、思春期以降に発症する毛穴を中心に起こる慢性的な炎症疾患で、皮脂の分泌が多い顔・胸・背中に好発します。

ニキビの原因

主な原因として、

①男性ホルモンなどの影響で皮脂分泌が亢進する
②毛穴の出口の角化が亢進して、毛穴がつまる
③毛穴の中でニキビの原因菌（アクネ菌など）が増殖する

の3点があげられます。
ホルモンバランスの変化、過度なストレス、睡眠不足・不規則な生活、食習慣、不適切なスキンケアなども影響を与えます。

症状と経過

微小面皰・マイクロコメド

目に見えない毛穴のつまり。

面皰・コメド（白ニキビ・黒ニキビ）

毛穴の出口がつまって中に皮脂がたまり、アクネ菌が増殖した状態。

紅色丘疹（赤ニキビ）

毛穴の中でアクネ菌が増え、炎症が起こり、赤くなった状態。

膿疱（膿をもった黄色いニキビ）

周りの組織まで炎症が進展した状態。

嚢腫・結節（しこり）

炎症がさらに深く進行した状態。

炎症後紅斑・炎症後色素沈着（炎症後の赤みや色素沈着）

炎症の後に赤みや色素沈着が残った状態。

ざ瘡瘢痕（ニキビあと）

炎症が深くまで進行し、炎症の治癒後に瘢痕になった状態。

当院の治療方針（保険診療）

当院では、日本皮膚科学会のガイドラインで推奨度の高い、過酸化ベンゾイル外用、アダパレン外用、外用抗菌薬などを中心に治療を行っています。

  • 過酸化ベンゾイル（外用）：ピーリング作用で毛穴のつまりを改善、殺菌作用
  • アダパレン（外用）：皮膚の角化を調節し、毛穴のつまりを改善
  • 外用抗菌薬：抗菌作用
  • 内服抗菌薬（テトラサイクリン系）：抗菌作用と抗炎症作用、結節など炎症が強い場合に一時的に併用

ケミカルピーリングについて（自費診療）

当院では自費診療でケミカルピーリングの施術もしています。
ケミカルピーリングは、サリチル酸・グリコール酸・乳酸などの薬剤を肌に塗布し、角質を除去し、毛穴のつまりを改善します。
ご希望の方は診察時に医師にご相談ください。